階級区分から階層区分へ 2
残念ながら氏は若者の分析をしただけで若くして亡ってしまい、その体系はできなかった。
しかしその後長谷川進氏が『日本独占資本主義と農業構造』を書き、地域の農業生産の分化・生産地形成を中心にその後の理論を展開したのですが、これがちょうど高度経済の初発の段階に対応した構造分析でした。
その意味で、これは農業生産構造という点で、階層区分する最初の試みだったのです。
そしてそれは同時に常東を中心とする反独占農民運動・農産物価格闘争の時代を反映する理論でもあったわけです。
ところが農地解放で農民が土地の所有権を獲得し、さらにその後の高度経済成長の中で、土地の所有権は保持したままで、兼業農というかたちで日本の農民は農民でなくなっていくと・・・
このようなすぐれた階層区分論も、現実の農民をとらえきれなくなってくるでしょう。
旧来の階層区分論は、その基礎に「労働者階級からみた農民層のとらえ方」という根本的な点があるかと思います。
そういう考え方がスターリン主義だとか、レーニン主義だとかというとらえ方もできますが・・・
しかし、その一番の基礎にはやはり労働者階級が自らの革命ないしは主体的な行動をとっていくためには、農民というものを自らの同盟者ないしは提携者としなければならない、というかたちで出てきたものだろうと思います。