階級区分から階層区分へ
昔はこれが随分議論されたのですが、今ではほとんど言う人もいなくなってしまいました。
議論された事情も議論されなくなった事情も、それなりのことがあったと私は理解しています。
戦後の日本農業が置かれた事態は、むろん戦前とは違うわけで、それを前提にして先ほどの一柳さんの報告があったわけです。
旧来ですと、いま言った階層区分論に従って、「中農を中立化し、小農ないし貧農と同盟」して日本の革命を遂行するんだ、という考えがあったわけです。
戦後の日本農業、とりわけ農地解放後の日本農業は、そのような階層区分論で単純に割り切れなくなった。
栗原百寿著『現代日本農業論』の中で、農地解放後の日本農業の生産関係は基本的に変わって
「農民は国家独占資本主義的家内工業の事実上の賃金労働者である」
・・・という認識に立って、階層区分論の話が出てくるのですが、農業生産関係ではもはや階層区分はできず、農業生産構造で階層区分しなければならないと述べています。